最高裁判所第三小法廷 昭和26(れ)793 判決
主 文
本件各上告を棄却する。
理 由
弁護人水上孝正、同富永竹夫の上告趣意は末尾添附別紙記載のとおりである。
弁護人水上孝正同富永竹夫の上告趣意第一点は、結局原審の専権に属する証拠の
取捨判断並びに事実の認定を非難し、原判決の認定しない事実に基いて擬律錯誤を
主張するにすぎないから、適法な上告理由とならない(原審は動力移転認可につい
て収賄をしたと認定したのではない。認可を受けても事実上割当を受けるにはこれ
を受けるに必要な工事が完了されなければならない。被告人等はその工事の施行又
はその許可申請受附等につき権限を有し、その権限に関して収賄したものと認定し
たのである、そして判示事実は挙示の証拠で認められる。)
同第二点に対する判断
原判決の引用する第一審判決の確定した被告人Aの担当職務に徴すれば、同被告
人が同判決の確定した趣旨の下に金円を受領した以上、その職務に関して収賄した
ものと認められるのは当然のことであつて、同被告人が所論動力線新設許可申請の
許否につき何ら権限をもつていなくても、又如何なる斡旋をするか具体的に確定さ
れていなくても、本罪の成否には何ら影響を及ぼすものではない。(第一点に対す
る説示参照)従つて、原判決には所論の如き審理不盡理由不備の違法はなく、論旨
は理由がない。
同第三点は、原判決の量刑不当を主張するにすぎないから適法な上告理由となら
ない。
よつて旧刑訴四四六条に従い裁判官全員一致の意見により主文のとおり判決する。
検察官福島幸夫関与
昭和二六年七月一七日
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最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎
裁判官 井 上 登
裁判官 島 保
裁判官 河 村 又 介
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